2020年3月24日のデュエマのニュースです。
今日はちょっと時間をズラして公開。
どう書くかめちゃくちゃ悩んでたら遅くなりました。
【デュエマあれこれ】

 公式より、 クリエイターズ・レターvol.34が公開されました。

 内容としては、十王篇開始の挨拶、それに続いて「超GRの反省」、そして「ゴールデンリストの更新停止」です。
 今日は「超GRの反省」について、私見を長々と書き連ねようと思います。

 ■超天編の反省
何故そんなに頑張ったかというと、実は理由が。パッケージに入れました「キングマスター誕生記念」も勿論本当なのですが、我々チームデュエマ一同の反省も織り込んでおります。

それは、昨年のギミック、超GRとオレガ・オーラ、についてです。

この2つのギミック、皆様ご存じのように、決して「力が足りない」とか「使われなかった」ということではありませんでした。大会等でも、それらを使用したデッキが数多くの好成績を残しております。むしろ、活躍しすぎた、と言ってもいいかも。

ですが、それだけで全てハッピーということにはなりません。我々が目指しているのは、「誰もが楽しく激しく熱く、ハラハラドキドキできるデュエル・マスターズ」です。その目標と、超GRとオレガ・オーラとでは、残念ながら方向性を一致させることができませんでした。超GRとオレガ・オーラは強かったですし愛して下さる方も決して少なくありませんでしたが、「本当に誰もが楽しめるもの」にはできなかったと思っています。我々チームデュエマ一同の大きな反省点です。


 そこまで詳しいわけはないので大きなことは言えないのですが、
 デュエル・マスターズ史上で一つのギミックに対して公式の場でここまではっきりと「失敗した」と述べられたことはかなり珍しいのではないでしょうか?
 
 自分は超天編二弾でGRというギミックの面白さとジョーカーズの愉快さにに惹かれて復帰したプレイヤーなので、言葉を選びながらもここまでバッサリと切られたことに複雑な気持ちにはなりますが、正直「わかるなあ……」と思っています。
  
 超GRは、はっきり言って「オタク向け」過ぎました。
 大会に軽く出る一般プレイヤーの私見ですが、GR召喚には明らかに間違った点が2つあります。
 (ここから大変長くなります)


 1つは、その過剰なまでのコストパフォーマンスの良さ。
 最低2コストから展開でき、4マナ払えば2面展開という従来のデュエマからすると考えられない面制圧の速さ。早いだけなら良いのですが、超天編三弾のマナドライブ6持ちのGRクリーチャーによって速さとアドバンテージが両立するようになってしまいました。

 天啓 CX-20
 (壊れたアドバンテージの象徴)
 
 GR召喚は、もともとマジック・ザ・ギャザリングの「トークン(カードから生み出されるクリーチャー)」をモチーフにしたと開発は言っていましたが、本家の方を見ても「トークンの面展開と異常なアドバンテージを両立したカード」は存在しません。基本的に「トークンは横に並ぶ分全体強化とは相性が良いが、相手の全体除去が辛い」というバランスで成立させています。当然といえば当然なのですが……。

 これは基本的に1体しかGRしない・できない「オレガ・オーラ」と火・自然の「複数GR召喚」を同じレイヤーで扱おうとしてしまったことのデザインミスだと思います。
 素人の後知恵ですが、特にヨミジや天啓のようなカードは「戦場に出た時、これにオーラがついているなら」という条件をつけて、オーラデッキのアドバンテージ源としてしか使えないようにすべきだったのでは無いでしょうか? それでもギガ・オレガ・オーラという地雷原は残ってしまうのですが……。

 そして、各種GRクリーチャーが従来のカードでもやらない様なアドバンテージを取れることで、真面目にデュエマをやろうとするとGR召喚を積まない理由がない状態にしてしまいました。そりゃあ、基本的な動作に3ドローやマナ伸ばしがリアニメイトがついてくるならみんな積みます。かのボルコンですら今は「デジルムカデ」や「Code:1059」などのオーラカードと「ポクタマたま」などのGRクリーチャーを積むようになってます・


 そして、この事がニ番めの問題点に繋がります。

 それは、GR召喚によってカード1枚でできることを増やしてしまったことによる、デッキスロットの過度な自由化です。

 GR召喚が過剰なアドバンテージを出すことにより、トップデッキの構築に起きた変化、それは
「マナ回収もドローも全部GRに任せてしまって、メインのデッキはGR召喚関連のカードにすればいいじゃん」という身も蓋もないデッキの軽量化です。

 それを象徴するのが現在殿堂・2ブロック共に環境を支配している【4cドッカンデイヤー】です。
 
 マナブースト、回収を行う《クリスマⅢ》
 マナゾーンからの踏み倒しを行う《マリゴルドⅢ》
 手札補充を行う《サザン・エー》《天啓 CX-20》 
 自分のシールドをブレイクすることで盾落ちしたカードを回収する《アカカゲ・レッドシャドウ》 
 かつてないほど広い範囲のリアニメイトを行う《ヨミジ 丁-二式》

 マナドライブというあまりにも緩い条件のせいで、これらのカードが一つのデッキのGRゾーンに全て搭載され、GR召喚だけで「デッキの一番下以外」のあらゆる場所へのアクセスが可能になってしまいました。(”理論上”の話で言うならば《ダダダチッコ・ダッチー》の効果をわざと外すことで、デッキの一番下も確定させることが可能です)。

 ドッカンデイヤーに限らず、GRクリーチャーの横展開とアドバンテージ、呪文の踏み倒しやロックを両立させる【バーンメア】もメインのスペースはほとんど取られないため、構築の幅があまりにも広くなっております。

 アドバンテージを取るGRクリーチャーもですが、2つのカードを1枚にしたツインパクトの存在やモード4つから2つを選ぶ「パーフェクト」サイクルもデッキスロットの圧縮・効率化に大変貢献しています。
 サイドデッキが無いデュエル・マスターズにおいて実力差を出そうとした結果、選択肢の多いカードを作り、それが逆に構築の硬直化を招くという皮肉な結果を呼び込んでしまったのが超天篇、というのが私の結論です。

 
 明日は、今日の続きとして「ゴールデンリストの廃止」について書こうと思います。
 ネガティブな文章が続きますが、結論としては「これらを反省してカードを作っている十王篇はきっと楽しくなるだろうな」という感じなので、どうか最後までお付き合いください。

 それでは、よいデュエライフを!